ビジネス実務マナー検定  必要とされる資質

【1】ビジネス実務マナー検定 1級(第45回)

公益財団法人 実務技能検定協会による解答と解説より

 

解答例

①仕事上の期日、約束の時間、出勤時間を守る

②仕事上の連絡や報告を怠らない

③身の回りの整理整頓、資料の保管をきちんとする

④生活態度や健康に気を付け、急な欠勤などしないようにする

 

解説

自己管理とは、仕事上必要なルールや秩序を自分の意志で守ること。

従って答えは、ルールや秩序を守った行動を具体的に挙げればよい。

解答例はほかに「仕事への意欲を持ち、能力の維持、向上に努める」

「服装や髪などの身だしなみをきちんと整える」

「公私のけじめをつける」などもよい

 

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いかがでしたでしょうか?

「時間」「感情」「金銭」「健康」「身だしなみ」などに関することを書けばいいのですが、

単に「時間を守る」だけでは得点は低くなりますので、①のように具体的に簡潔に書くことが大切です。また同じ項目をたくさん羅列しても得点にはつながりにくいので、気を付けましょう。

たとえば、「仕事上の期日をまもる」「納期を守る」「約束の時間を守る」「遅刻をしない」と4つ答えたとしても、すべて時間に関する内容なので、間違いではありませんが、得点は低くなります。

 

 


【1】ビジネス実務マナー検定 2級(第47回)

公益財団法人 実務技能検定協会による解答と解説より

 

解答 (3)

 

解説 

課内ミーティングは、打ち合わせや連絡により課員が情報を共有するための会。

欠席は少なからず仕事に差し支えると考えた方がよい。

しかし、仕事には顧客の都合に合わせるなどのこともあるので、

「どの仕事より優先」は言い過ぎで不適当である。

 

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いかがでしたでしょうか?

簡単すぎたかもしれませんね。

 

このように3級は新入社員、2級は2,3年の部下を持つ

先輩社員の目線から出題されています。

 

なので、

 

3級は、新入社員が心掛けること・知っておくべきことを中心とした問題

2級は、後輩指導に必要な知識・上下関係の中での優先順位や判断を問う問題

 

と言えると思います。

当たり前すぎると、反って説明しにくいことってございませんか?

 

けれど、その当たり前と思う事柄が、時代により変わりつつある現代

 

当たり前のことが、分からない・理解していない世代に

きちんと納得いく形で説明しなければ

お互いの溝は深まるばかり。それは双方にとって不幸です。

 

同じ職種であっても立場により、必要とされる知識や判断は変わります。

 

リアルでの話し合いは、難しい面もございます。

 

例え話で、このビジネス実務マナー検定の問題をご利用いただき、

皆様のコミュニケーションを潤滑にできれば幸せに存じます

 

 

   


【1】ビジネス実務マナー検定 3級 (第58回)

公益財団法人 実務技能検定協会による解答と解説の一部抜粋です

 

解答 (2)

 

解説 不適当は(2)

 

ビジネスにおける時間管理とは、仕事を効率よく行うための時間の使い方のこと。

仕事が期限に間に合わなければ,休憩や昼食時間を使ってでも間に合わせなければならないこともある。それが社会人としての自己管理(時間管理)であり、

休憩や昼食時間は仕事をしないというのは理解が間違っている。

もちろん,期限に追われた仕事を抱えていないときは、

休憩や昼食時間は決められた時間にきちんと取るべきであることは言うまでもない。

 

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という訳で答えは(2)でした。

いかがでしたか?簡単でしたでしょうか。

「当たり前すぎて注意することが不適切」と思った方は、

深読みせずに問題の本質を考えるようにしましょう。

他を選んだ方は、必要な事なので注意してください。

(1)の「お酒の飲み方を覚える」をプライベートに踏み込みすぎと

考えた方もいらっしゃったかもしれませんが、

自分の飲めるお酒の量を知り、セーブして楽しむことで、

飲めない人が無理に飲めるように努力する事とは違います。

 

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ここからは、学生さんに社会人マナーについての授業をしたときに感じることです。

 

社会人の皆様には、この問題を機に学生さんの感覚(気持ち)をご理解いただければと思い付け足します。

また学生の皆様には、学生と社会人の違いを感じていただけましたら嬉しいです。

 

働き方改革やパワハラ、休憩時間や時間外も仕事をさせて報酬を支払わないブラック企業などが

大きな社会問題になり、様々な情報が溢れています。

そのような情報を元に、この解説文を読むと違和感を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

 

また実際に、ブラックと言われるところでの アルバイト経験があると強く反発を感じるようです。

(授業では、よく質問があります)

アルバイトというのは、何時から何時・休憩何分との時間契約で働く就労形態です。

その感覚で読むと「解説がおかしい」と感じるのかもしれませんが

雇用形態が変われば、責任の重さが変わってきます

 

正規雇用ならば、あるいは正規雇用を望むのであれば

アルバイト感覚を変える必要があるのですが

 

アルバイト=仕事と思っている方には、ここの意識が薄いように思います

 

情報通の学生さんから、「先生、報連相はもう古いねんで。」と言われた事があります

「自己判断できる人間が、できる人間=望まれる人材」なのだそうです

 

確かに立場や内容によっては、必要のない場合もありますが

会社という組織で働く以上「報連相」は必要です。そのためのコミュニケーションも。

 

できる人間とは、報告すべき内容か否かを判断できる人の事です。

報連相が不要な訳ではありません。

 

仕事には期限が有り、期限を守ることが大前提です。

そのために、管理者は進捗状況を把握し、それぞれがきちんと時間内に作業が終わるようマネージメントしなければなりません。それが管理者の仕事です。

 

正しくマネージメントするためには、報連相(報告・連絡・相談)が必要なのです。

 

それでも実際には、様々な要因で仕事量が膨らんだり、予定通り進まない事もあります。

その時には、解説のように休憩時間であっても仕事を優先させることが必要になるのです。

 

その時に管理者が、ねぎらいの言葉や感謝の気持ちを忘れたら

人間関係がギクシャクしてくるでしょう。

もちろんできる限り、埋め合わせの休憩時間をとるなどの配慮も必要だと思います。

 超過勤務がマンネリになるのは、会社側に問題がある証拠です。

 

休憩時間に仕事を要求することが、パワハラに当たると考える学生さんもいらっしゃいました。

管理職にとっては頭の痛いところですね。

 

そもそも人間関係が円滑であれば、

多少のことではパワハラ問題にはならないと思いますが、

実際はどうでしょうか?コミュニケーションの取りにくい新入社員への接し方など、

以前とは違った問題も起きているように感じております。

 

厚生労働省の動画で学ぶハラスメントがとても分かりやすいと思います

 

ビジネス実務マナー検定が、職場でのコミュニケーションのお役に立てれば幸せです。